うつわの表情
こんにちは。
最近はすっかり汗ばむ陽気になってきましたね。日本一暑い多治見としてはまだまだ序盤だと思いますが、みなさんしっかり水分補給をして体調など崩されませんようお気を付けください。
暑い日には見るもの、使うものが涼しげだと気分も爽やかになりますよね。
今日は、安藤博允先生がミュージアムに立ち寄ってくださり、そんな日にぴったりの器を持ってきていただきました。
先生が持っているのは湯呑で、下がコーヒーカップです。
どちらも御深井釉が掛けられていて、青い色はコバルトで出しています。御深井釉は松の灰から作られる釉薬で、とても溶けやすいため、コバルトのブルーがよく流れて美しい情景が生みだされています。
釉薬のかかり具合などで所々色合いや表情が違って、見ていて本当に飽きません。
そして、よく見ると、いろんな模様がつけられていることにみなさんお気づきになると思います。
コーヒーカップのソーサーの裏にも網目状の模様がつけられています。
これは、蚊帳でつけられたものなんだそうです。蚊帳でも、現在生産されているものでは網目が均一すぎて面白くないようで、少し前の時代の麻を使った蚊帳で模様付けをされています。
その時の蚊帳は所々で麻ひもが細かったり太かったりして、その不均一さが非常に味わい深い表情を生み出しています。
ぜひ、表情豊かなこの器をミュージアムに見に来てください!
(松原)
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