山茶碗、くっついています

こんにちは。

今日は春らしい天気ですね!

今週の土日は行楽日和だそうです。


さてミュージアムでは、年度が変わって常設展を一部展示替えしております。

その一つがこちら、「山茶碗 溶着した碗」です。

山茶碗は無釉の陶器で、平安時代終末から鎌倉時代を経て、室町時代まで庶民のうつわとして生産されていました。

古窯跡の発掘が盛んにおこなわれるようになった昭和初期ごろ、窯を求めて山へ行くと釉薬がかかっていない粗末な碗が大量に投棄されていたことから、このような「山茶碗」という名前がついたと言われています。


山茶碗はいくつもの碗を重ね焼きしており、碗と碗がくっつかないように「もみがら」を間に挟んで焼いていたのですが、これは溶着してしまった失敗作です。


通常の山茶碗は、下記のような形をしています。

右から年代順に並んでおり、どんどんぺったんこになっていますね。

山茶碗が生産される以前は「灰釉陶器」「緑釉陶器」という釉薬がかかっているうつわが生産されており、主に貴族・官衙・寺社など、富裕層の需要が高かったのですが、平安末期、末法の世といわれる時代がこの美濃の地にもやってきます。

うつわは小形化し、粗末なつくりとなります。このような変化は、需要が農民層までおよび、大量生産のためスピードアップさせた結果だといえます。

そんな歴史的背景を踏まえてこの山茶碗を鑑賞していただければ、やきものへの見方に少し深みが増すのではないでしょうか。


この週末、ミュージアムでお待ちしております♪

(青山)


※山茶碗 溶着した碗:多治見市教育委員会蔵

Minoyaki Museum Official Blog

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