春待つ心

こんにちは。

先日、春一番が吹き、また今日も午前中は暖かい南風が吹き、まさに春の嵐という天気でしたね。私も今朝は風に押されながら、ミュージアムにかけこみました。

先日から春の話題が絶えませんが、ここでもう一つご紹介したい作品があります。

荒川豊蔵の「瀬戸黒茶碗」(川合玉堂との共作)です。

この茶碗、ぐるりと一周かけて、句が書かれています。

どんな句なのでしょうか。その内容は次の通りです。

「筆とれば 春まつ心 梅の花  咲ける景色を かかむとはする   偶庵」


いかがでしょう。春を前にして浮足立ってみたりそわそわしてみたり、つい春に想いを寄せてしまう、そんな様子が伝わる句ではありませんか?

そんな句をあえてこの真っ黒な瀬戸黒茶碗に書くというところにわたしは趣を感じ、本日ご紹介させていただきました。


偶庵というのは、この作品の共作者、川合玉堂の俳号です。川合玉堂は明治から昭和にかけて活躍した日本画家で、日本の四季の山河とそこで生きる人々や動物の姿を美しい墨線と彩色で描くことを得意としました。

荒川豊蔵はこのように多くの芸術家たちと交流を持っていました。


また、おもしろいのが、「筆とれば→筆とれ盤」、「春まつ心→春ま川こころ」、「かかむとはする→かかむと春流」といったように当て字のように書かれています。

より情景が具体的に浮かび上がるようで、遊び心も感じられますね。


こちらの作品、常設展「荒川豊蔵展示室」でご覧いただくことができます。

ぜひ一度ご覧ください。

Minoyaki Museum Official Blog

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